【歴史雑学Q】槍は日本でいつから使われた?

今回は武器の話から。
先日、房総半島のお城を見てきたのですが、そこに展示してあった槍が妙に魅力的だったので、今回は槍の問題にしてみました。

問3.日本で槍が使われ始めたたのは何の戦いか?

A.
古来中国からの渡来武器である矛が発展して槍へと進化した。
矛は穂先に柄を付けた武器だが、槍は柄に穂先を差し込む武器で、柄を固定するための柄袋を形成しなければいけない矛よりも生産性が高い。
矛は剣の柄が延長され、切ると突くを同時に出来る武器としてヤマト朝廷の頃から出土例があるが、突き戦技用の武器としての槍の使用は「壬申の乱」から使用が確認できる。

B.
平安時代末から刀の柄が伸びて長刀(薙刀)へと進化する。
源平合戦時代は遠距離からの騎射戦と一騎打ちが戦闘の中心だが、山岳戦や水上戦では攻撃範囲の広い薙刀とともに、さらに遠距離を攻撃できる槍が使用された。
「水島の合戦」での熊野水軍は、組織的に槍を使用することで源氏方の水軍を突き崩し、平家方の勝利の端緒を作った。

C.
日本で組織戦が実施され始めたのは南北朝時代からだが、それまでの個人戦技に特化した薙刀から集団戦闘での攻撃力を高めた槍が使用されはじめた。
「箱根の戦い」での南朝方の菊池千本槍は、短刀を竹竿の先に付けて応急的に作った槍だが、その威力は足利直義軍を潰走させるほどの威力を発揮した。

D.
払う必要のある薙刀はそれなりの技量を必要とするが、ただ突くだけの槍は訓練を積んでいない素人にも殺傷能力を与えることが出来る。
その為、それまでの戦場ルールが失われ始めた「応仁の乱」から、それまでの薙刀に代わり、槍が急速に使われるようになる。
当初は短い手槍程度だったが、戦国時代後半には10m級の大長槍も登場するようになる。

※あくまで司書の知識に基づく設問なので、A~D以外に正答があるぞ!って場合は教えて下さい。一応調べたつもりですが、この手の話は色々知らないことも多いので。

この記事へのコメント

achtung
2007年06月22日 05:03
槍ですか~難しい!
縄文時代から石槍の出土はありますがより近代的な
金属製の穂先や構造の兵器としての存在の成立ですか・・・
やはり中国からの影響ということでAでしょうか?

仕事で最近大学の図書館にこもることがありますが閉架書庫がおもしろいです。海軍燃料廠の報告書や満州国の特許公報なんかがあります。燃料廠の報告書は終戦間際でも何となく浮世離れしているような感じです。

司書
2007年07月30日 22:37
わー、すっかり解答を忘れてましたー。最近忙しくて。

答えはCですね。それ以前にもあることはあったみたいですが、日本の槍始めとして、箱根の戦いは有名です。熊本のどこかの神社には菊池千本槍があるそうですよ。

燃料廠…あれもしらべると奥が深いです。海軍船舶系の切ない戦史を見ながらだとさらに。
achtung
2007年08月02日 20:50
そうだったんですか~!昔からあるようなイメージでしたが
結構新しいのですね。

報告書もそうですが専門誌を読むと当時の研究のトレンドがわかって面白いですね。