「毛利隆元」

今日電車に乗るときに読む本ないかと思って、本屋の歴史コーナーを眺めていたときに見つけた本です。


「毛利隆元」
金谷俊則著 中央公論事業出版 2008/1/15初版発行


毛利隆元というと、毛利元就の長男で、関ヶ原合戦の西軍総大将だった毛利輝元の父にあたる戦国武将です。
元就から家督を譲り受けた後、まだ元就の影響力が強い時期に若くして急死した為、あまり名前が知られていない人物ですね。

当然あまり実績も伝わっておらず、戦国毛利の中では影の薄い人です。


「毛利3本の矢」という有名な言い伝えは、毛利隆元、吉川元春、小早川隆景の3人の兄弟の逸話ですが、元春、隆景は伝記や小説が色々ありますが、隆元はこれまで見たことがありませんでした。
毛利家の当主なのに…。


こんなマイナーな武将の本は、見つけ次第買ってしまう悪いクセが私にはありまして、早速いそいそとレジへ。
そして、雪の降りしきる中をゴトゴトと進む電車の中で読みふけりです。



…うーん、事績を知らないから何したか分からない人物だった訳ですが、資料そのものもかなり少ないのですね。
毛利家の話っていうのは色々な軍記物に書かれているため、エピソードには事欠かないのですが、確かな歴史資料に書かれている事実のみを抽出していくと、一気に証明される出来事は少なくなります。

しかも、この隆元、毛利の一大決戦だった郡山城籠城戦の時はl山口に人質に行っていたので参加してません。ちなみに弟の元春はこの時12歳で無理矢理初陣してます。

初陣の月山冨田城遠征は大敗北でしたし、毛利で一番有名な合戦である厳島合戦も、元就が采配していて隆元は元就と一緒にいたこともあり、単独の事例は何も聞こえてきません。

そういう意味ではかなり地味目な感じです。弟二人はそれぞれ養子に出されたのですが、家督を相続するのに一悶着あったし、それぞれ個性的な人物なのでかなり有名ではあるのですが。


でも、逆に隆元の視点から毛利家というものを見れる面白い本です。西国戦国史を読み解く上でこういうアプローチもあるのかと、ちょっと感心してしまいました。
お値段も手頃で歴史物としてお薦め出来る本です。

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